今回は、最近のニュースで話題に上がっている、【燃料油補助金減額】【暫定税率廃止】【トリガー条項凍結解除】についてお話しします。
この話題、正直言うと私達ガソリンスタンドに関わる仕事をしている人達でも、内容がコロコロ変わり、複雑すぎて詳しい話どういうことなのかよく分からない関係者の方も多いと思います💦
私も詳しく調べる前は意味が良くわかりませんでした(笑)
難しい話はネットで検索すればたくさん出てくるので、関係者の方でも、一般消費者の方でもわかりやすいように、この記事ではよくわからなかった私が、少しでも皆さんにわかりやすくお伝えできるように簡潔にまとめて解説してみたいと思いますので是非読んでみて下さい\(◎o◎)/!
◎まずは【暫定税率廃止】の話から・・・
ガソリンには税金がたくさんかかっているのはご存知かと思いますが、その内訳を詳しく知っている人はほぼいらっしゃらないと思います。
言葉で説明すると、難しいので図にしてみました。
「ガソリン税の部分に本則課税とは別に暫定的に課税している税金部分」を【暫定税率】と言い、25.1円/Lの税金がプラスして暫定的に上乗せされています(※ここでのポイントは地方税も含んでいるという事)。
皆さんが最近よく耳にしている部分はこの部分です。
この暫定税率は、元々道路建設・整備維持費用として財源不足をカバーするために設定されましたが、2009年に「道路特定財源」から「一般財源」に変わった事で道路財源以外の一般財源にも充てられるようになりました。
◎【トリガー条項凍結解除】って何のこと?
リンク:https://www.sankei.com/article/20241101-IQVMFUKLFNPW5JBKHRBAJ73S7A/
暫定税率が一般財源化したことで、2010年に設定されたのが【トリガー条項】。
トリガー条項は、「ガソリン価格の平均小売価格が160円を3か月連続で超えた場合に、この暫定税率部分を一時的に停止し、その後小売価格が130円を下回ると暫定税率が復活する仕組み」として、暫定税率を停止・復活させることでガソリン価格の高騰を防ぐ狙いで設定されました。
ですが、2011年に東日本大震災の発生に伴い、ガソリン税を復興財源に充てるために、トリガー条項は【凍結】されてしまいました。
今も、160円を超える価格が続いているのに、トリガー条項が発動されないのは、今もなお復興財源としてガソリン税は活用され【トリガー条項が凍結】されているからです。
このトリガー条項凍結を解除して、160円を上回った場合に暫定税率分を一時停止にすることがニュース等で騒がれていましたが、昨年(2024年)衆院選挙の際にトリガー条項を廃止すると公約にうたって、議席数を大幅に増やしたのが国民民主党です。
2024年の年末には、トリガー条項の凍結解除どうこうではなく【暫定税率】自体を廃止する、自民・公明・国民民主3党が【暫定税率廃止】に合意しています。
リンク:https://www.sankei.com/article/20241211-3BFQ73UCMZO4BF733KLCY2HKVE/
ただし、合意したとはいえいつから廃止にするのかは2025年1月現在では明確になっていません。
今後、暫定税率の25.1円/Lが廃止されるのはいつの事でしょうか・・・
◎そして本題【燃料油補助金(燃料油価格激変緩和補助金)減額】とは
ここまでお読みいただくと、『暫定税率を廃止すれば税金が減ってガソリン代は安くなるんじゃないの?』と思いませんか?
それなのになんで、わざわざ新たに【燃料油補助金】を出して燃料代を下げようとしたのか?
それは・・・先程、暫定税率の話の中で、ガソリン税の中には地方税も含んでいるとお話ししましたが、ガソリン税の税収は国だけでなく地方自治体でも使われているために、「国が簡単に暫定税率を廃止してしまうと、地方自治体の税収が減ってしまう」ことが一つの理由です。
ようは、『国が勝手に地方自治体の税金を無くすなよ!』と思われてしまい猛反発を受けるという事です。
その為【燃料油価格激変緩和補助金】の導入が2022年1月~スタートしました。
当初は3ヶ月程度で終了する予定でしたが、ロシア・ウクライナでの紛争が発生し、今日に至るまで補助内容が変更されながら継続されています。
ちなみに、経済産業省から出ている資料はコチラです。
おバカな私には???が頭の中でいっぱいだったので、最近の値上げにかかわる部分だけ抜粋して分かりやすくイメージ図にしてみました。
赤丸部分が12月・1月と値上げにつながってしまった5円の値上げの部分です。
補助金がスタートしてから3年が経過しましたが、今後も新たに設定された基準価格の185円超の部分の補助金が段階的に減額される予定になっています。
今も補助金が無ければ、レギュラーガソリンで200円程度の金額になってしまうのを考えると、できるだけ燃料代がお得になる、石油元売りが発行している年会費無料のクレジットカードやキャッシュレス決済のご利用をお勧めいたしますm(__)m
長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
記事担当:アセントタイムズ編集局 桑原 大

編集局は本社の管理部門や保険課、販売課が、新聞記者となり、お客様やスタッフにむけて色々な情報を発信いたします。このブログを通じて、私たちとお客様の距離が少しでも近くなるといいな!と思ってますので、宣伝ばかりしたらお客様との距離が遠くなるのはわかっていますから、日常のちょっとした情報や、お客様が知って得する豆知識などなど、お客様のストレスにならない程度にご紹介して行ければと思っております。記者である私達が、足を使って情報をキャッチして、ブログがない店舗の情報などもお伝えしていこうと思っております。