季節は立秋も過ぎ暦の上ではもう秋ですが、まだまだ残暑が厳しい日が続いております。
今回は、ほのぼのたけやま登山部の浦島義之(うらしま よしゆき)が担当いたします。
今年の夏は例年以上に暑い日が多く、気象庁によれば4年前の2018年とは共通点が多いとの事です。
東日本の6~8月の平均気温が観測史上一位となるなど2018年は非常に暑かった年でした。
その年に起きたあるきっかけにより、アセントでは全店にAED(自動体外除細動器)を設置する事にいたしました。
もちろん、当店にも備え付けてあります。設置場所はサービスルームを入ってすぐ左側の自動ドアの脇です。
店内に入ってすぐ左
こちらです!
最近ではAEDを設置するお店が増えてきたので、駅やショッピングモールなどで見たことがある、と言う方も多いかもしれませんね。
設置するきっかけとなった出来事とは、2018年の真夏の暑い日、お店で勤務していたスタッフが不整脈による心臓発作を起こし心肺停止に陥ってしまいました。
その場にたまたま救急救命が出来るお客様がいらしていたことにより、そのお客様が救急車が到着するまでの間心臓マッサージをしてくださいました。
病院に到着し治療が始まるまでに12分間という時間がありましたが、そのお客様や駆けつけて下さった救急隊員の方々、その時一緒に勤務していたスタッフ、病院の先生方の的確な対応によりそのスタッフは何とか一命をとりとめる事が出来ました。
しかし、意識不明の昏睡状態が続き、誰もが元通りの復活は諦めてしまいそうなほどでした。命は助かっても何らかの障害やまひが残ってしまうかも…
そして2カ月程の入院の後、大きな後遺症もなく今は元気に社会復帰する事が出来ています。
本当に奇跡のような確率の出来事でした。
この時に、AEDがあれば、もっと早く意識が戻っていたかもしれない…この事がきっかけとなり、お客様やスタッフや地域の方々の安心のために、万が一に備えて全店にAEDを導入する事となりました。
消防庁によりますと、もし緊急事態が起きてしまった場合、心肺停止後に救命措置を行わないと助かる確率は1分ごとに7~10%低下してしまうとの事です。
また一か月後の生存率は救命措置を行う事により、しなかった場合に比べ、約1.9倍に上がり、さらに適切なAEDの使用で一か月後の生存率は約3.5倍になり、約半数の方の命を救う事が出来るそうです。
また、ただAEDが置いてあるというだけでいざという時に使う事が出来ないようでは宝の持ちぐされになってしましいます。
そのため店舗スタッフも消防局によって行われている「普通救命講習」を受講し資格を持っています。
そして技能維持・知識のアップデートや使用方法の再確認のために、普通救命講習を3年毎に再受講しております。
そしてAEDが使用可能な状態なのかは定期的に確認し、消耗品の電極パッドやバッテリーの交換なども使用期限を基に行っております。
もちろんAEDや救急の知識など、出番が無いに越したことはありません。
ただ、万に一つでも起こる可能性があるのなら、それに備えて準備をしっかりしていれば、何よりも大切な人命を救う事が出来るかもしれません。
それは、登山部のメンバーや一般のお客様だけでなく、地域の方に対しても同じです。その想いで、AEDを設置してあります。
定休日の無いガソリンスタンドにAEDがあるということを、知っておいていただけると嬉しいです。
冷房の効いたお車から降りた時の温度差や暑い中での運動や活動など、体にかかる負担の大きい季節です。
決して無理をなさらぬよう体にお気を付けいただくようお願いいたします。
2018年のあの暑い日に、命を助けて頂いたスタッフは、何を隠そう私のことなのです。
お陰様で、いまはこの通り元気です!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
記事担当:EneJetたけやまSS 浦島義之
『ほのぼのたけやま登山部』
このSSそのものを「武山」にみたてて、お客様は、武山に来られる登山客様、私たちは、ここ武山を拠点に活動する登山部員です。武山に来られるいろいろな登山客様にしっかりご挨拶をして、いろいろなご案内やサポートをしていく中で、この登山部員さんになって頂き仲間を増やしていこう!という考えで活動しています。「ほのぼの」というのは、急いでガツガツ登るよりは、ゆっくり楽しくスタッフとお客様が一緒に登っていきたいという想いからです。